関東高等学校演劇協議会
大会運営細則(申し合わせ)
[1]上演基準
1 上演主体は、演劇部・クラブ及びそれに準ずる同好会等で、高等学校などの教育活動の成果の発表とする。
2 キャスト、スタッフは、在校生のみとする。
3 脚本は都県大会で推薦したものでなければならない。
4 学校から正規の委嘱を受け、定期的に指導しているコーチについては、本協議会の所定の手続きを経て承認を受けた場合に限り、
大会打合せ、リハーサル及び上演におけるキャスト及びスタッフへの舞台での直接の指導を除き、関わることが出来る。
5 上演時間は、60分以内とする。
6 既成脚本の上演および既成作品を脚色・翻案・潤色・構成等をして上演する場合は、必ず著作権者の許可を得ていなければならない。
7 やむを得ない事情により上演が不可能となった場合、上演作品の記録映像をもって代替することができる。
[2]審査・講評
1 審査員選定方針
(1)都県大会と重ならないようにする。
(2)男女にわたった構成とする。
(3)大劇団と小劇団、年齢、ジャンル、芸術観などの偏りのないように留意する。
2 審査員人数・構成
(1)5名とし専門審査員3名と高校演劇関係者2名で構成する。
(2)専門審査員(3名)
① 作家・演出関係 ② 舞台美術・照明関係
③ 俳優関係 ④ 評論・その他
の4分野より選び、同一分野に重ならないようにする。
(3)高校演劇関係審査員(2名)
① 現役・退職者を対象とする。
② 開催会場ブロック外より選ぶ。開催会場隣接県を含める。
③ 2名の内訳は次の通りとする。
ア 1名は、総会・委員会で協議し決定する。
イ 他の1名は、次年度開催都県からの推薦に基づき、総会ないし委員会で決定する。
所属開催ブロックと異なる会場を担当する。
3 審査の基本方針
(1)脚本・演出・演技・舞台美術・音響等による演劇創造を総合審査する。
(2)創作・脚色・既成作品を問わず総合審査とする。
(3)上演時間は60分以内とする。60分を超えた場合は、都県事務局長会議を臨時に開き協議し、審査対象の可否を決定する。
(4)映像作品に授与する賞は、優良賞までとする。創作脚本賞対象作品となることは妨げない。
(5)審査方法
① 優秀賞作品は、最初審査員による投票を行い、その結果を資料にし協議して決定する。創作脚本賞の決定にも準用する。
② 協議が難航し一致が困難な場合は、再び投票を行って決定する。
③ 投票方法は優秀賞校候補数に○をつけて、○の数を集計する。
④ 審査員の投票結果は公表しない。
(6)創作脚本賞
① 創作脚本の中から1本選ぶ。優秀賞などに入賞することを条件としない。
② 創作は、脚色・翻案を含む。創作性の判断は、審査員に一任する。
③ 創作脚本賞対象作品は、推薦された時点で、作者の顧問・生徒が在学・在職中であり、当該校の演劇部・クラブおよび
それに準ずる同好会等の為に創作され、当該校の生徒によって上演されたものとする。
(7)審査会議の司会は、事務局が担当する。
4 講評
(1)研究大会である趣旨に留意する。
(2)次の舞台創造の励みになるように配慮する。
(3)各上演校に対する講評時間・人数等は同じになるように配慮する。
5 審査結果の発表
(1)結果発表は、事務局が行う。
(2)発表に続き審査経過を、審査員を代表して一人が、最優秀賞・優秀賞の受賞理由を中心に報告する。時間は5分程度とする。
[3]上演許可の審査・上演順の決定
1 上演許可の審査
(1)都県大会で関東大会の代表校に推薦が決定次第、上演作品の著作権に関わる許可手続きを速やかに完了し、
許可証を添付して事務局に提出する。
① 既成作品については、関東大会での上演許可を得る。都県大会後、台本に手を加えた場合は、再度その上演台本の許可を得る。
② 既成作品を脚色・翻案・潤色・構成等をして上演する場合は、必ず著作権者の許可を得る。
③ 創作作品については、引用若しくは参考にした著作物(小説・映画等)がある場合は、著作権者の許可を得る。
④ 舞台美術、衣装などについても、知的所有権のある特定のキャラクター等を使用する場合は、許可を得る。
例:ウォルトディズニーのミッキーマウス、サザエさんなどC・Rのあるもの。
(2)著作権に関する審査業務は事務局の責任で行う。
2 上演順・リハーサル順の決定
抽選による。
[4]当日の運営
1 出場校は、大会開催会場都県の実行委員会の方針に基づいて上演する。直接会場スタッフと個別交渉等をして決定しない。
2 顧問教諭と生徒の上演の責任者(舞台監督等)を窓口として、大会実行委員会・会場スタッフと連絡をとる。
部員個々による交渉等をしない。
3 照明・音響機器などの備品の持ち込みについて
(1)会場条件の範囲内で創意工夫して上演することを原則とする。
(2)演出上やむを得ない場合は、大会実行委員会・会場スタッフの了解のうえ、照明器具・音響機器等の持ち込みを認める。
ただし、持ち込みにかかる費用は、当該校の負担とする。
4 裸火の使用について
原則として認めない。ただし演出上必要性が高いと判断されるものに関しては、大会実行委員会・会場スタッフと相談のうえ、
消防署の許可が得られる場合、認めることがある。
5 幕間中の舞台準備について
(1)基本的考え
① 出場校の上演が十分に日頃の成果を上げることが出来るように配慮するのを旨とするが、大会の会場条件を踏まえて、
時程通りスムースに運営されるために一定の制限を設ける。
② 各上演校の条件が公平になるように留意するが、作品も違うことも同時に配慮する。
(2)大道具等の組立、解体・撤去については、幕間20分の場合、組立に10分、解体・撤去に10分を目安とするが、
前時の上演校の解体・撤去が早く終わった場合には、次の上演校の準備を認める。
朝1番・午後1番の上演校については、15分前からの準備を認める。
*付則① 出演校は、規定の幕間時間に完了するよう、セットの設計、組立と解体・撤去のリハーサルを積んで大会に参加する。
② 前日の最終リハーサルで、次の1番目の上演校については、リハーサルのセットを解体しないことを認める。
③ 会場条件により、バトンの数が多い場合は、安全が保障され、他校の上演に支障を来さない場合は、
大会実行委員会・会場スタッフの了解のうえ、リハーサル時等に吊り込みを認める。
6 写真・VTR撮影について
(1)原則的には、大会記録のために撮影をする。高校演劇関係者・業者に依頼する場合は適否について開催都県実行委員会と
事務局で協議し決定する。
(2)新聞社の報道のため、地元開催都県の出場校の撮影については、観客の鑑賞に迷惑をかけない範囲内で許可する。
(3)会場条件により、観客の鑑賞に支障をきたさないと判断される場合には、出場校に限って、写真撮影・VTR撮影を
それぞれ1台に限り認めることがある。
(4)許可を受けた者は、大会本部が交付する腕章をつけ、指定された場所で撮影する。
[5]計時について
1 計時方法
(1)計時係として顧問1名と生徒1名を必ず配置する。
(2)計時は係顧問と生徒2名で行い、その平均値を上演時間とする。補助的に進行係も計時を行い、係との調整を行う。
(3)出演各校の舞台監督(又は、キッカケ責任者)は、必ず、上演前に計時係の顧問と生徒との打合せを行う。
係は打合せ場所(舞台袖等)を定め、上演5分前までに必ず行う。
2 上演の開始と終了時間の設定
(1)緞帳を開けて芝居を始める場合
① 音響がある場合は、音が入った瞬間から計時する。
② 音響が入らない場合は、緞帳が上がり始めた瞬間から計時する。
③ 音響が入らず、緞帳が上がらず照明効果から始まる場合は、照明がついた瞬間から計時する。
(2)緞帳を開けないで芝居を始める場合
① 音響がある場合は、音が入った瞬間から計時する。
② 音響が入らず、照明効果から始まる場合は、照明がついた瞬間から計時する。
③ 音響が入らず、照明効果もなく、台詞または暗転のままで、役者の動きで始まる場合は、舞台袖で上演校の
係の生徒の合図によって計時する。
(3)初めから緞帳が開いたままで芝居を始める場合
① 音響がある場合は、音が入った瞬間から計時する。
② 音響が入らず、照明効果から始まる場合は、照明がついた瞬間から計時する。
③ 音響が入らず、照明効果もなく、台詞または暗転のままで、役者の動きで始まる場合は、舞台袖で上演校の
係の生徒の合図によって計時する。
(4)その他、特殊な始まりをする場合
舞台袖で、上演校の係生徒の合図によって計時するが、あらかじめ、計時係顧問と生徒と打合せによって確認する。
(5)上演終了は、上記開始基準を準用する。
[6]改正 総会ないし委員会の議決による。
[7]施行 平成9年10月23日より施行する。
平成29年6月21日一部改正。(上演基準の4)
平成29年10月2日一部改正。(上演基準の1)
令和6年10月9日一部改正。(上演基準の7、審査・講評の3 審査の基本方針の(4))